只今、愛の診察中につき。


「美味しい…っ!!」

「ほんとかっ!?」

「うんっ!叶がこんな料理上手なの意外っ」

「ははっ!どんどん食えよ」

「うんっ!」


…が、半分食べ終えたところで胃がミートソースを拒否し始めた。

結構こってりだもんな。しかもこんな遅い時間に夕飯も滅多に食べない。

うってなって、シーザーサラダに逃げるも
カリカリに焼かれたベーコンどっさりにクルトン。ドレッシングは当たり前ながらチーズベースで。

サッパリ要員が居ないのもわたしには痛手だった。

「…どうした?」

わたしの箸が止まったことに気付いた叶が不思議そうにわたしに問う。

「あ、っごめんね!美味しいんだけど、お腹いっぱいになっちゃったみたい」

えへへと誤魔化してみる。

「半分しか食べてねぇじゃんか。…まあでも、お前元からそんな食わねぇもんな」

誤解だったけど、今回だけはこちら側からしたら都合の良い誤解をしてくれて助かった。

けど、

「ご、ごめんね。折角、作ってくれたのに…」

「なんて顔してんだよ。腹一杯になったもんはしょーがねぇだろ?」

「…」



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