只今、愛の診察中につき。


「…っっ!!」

「かっ、馨さん…!?」

ラブシーンをガッツリ見られて叶とわたしは恥ずかしさのあまり固まってしまった。

「うふっ、若いっていいわねぇ。でも、赤髪クン。響ちゃんと一緒に暮らすのはダメよ」

「なんでだよっ…!!アンタがアイツの姉貴か!アンタもしかしてっ!」

「自分ちに響ちゃんを住まわせて弟と復縁するようにけしかけるとでも思った?」

ふふっと挑発的に笑う馨さんにグッと叶は悔しそうに押し黙った。

「その様子じゃ図星だったようね。残念ながらわたしはそこまで弟思いじゃないわ」

「じゃあなんで響を…」

「響ちゃんに間違った選択をして欲しくないからよ」

「なんだよそれっ」

「うちの弟にしてもキミにしても、響ちゃんへの好き好きアピールが過ぎてるのよ。そんな状態でキミの元へ響ちゃんを渡したらキミ毎晩オオカミになるでしょ?」

「それは…っっ!!」

「ほらまた図星」

「くっ…!」

…馨さん。強し。


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