只今、愛の診察中につき。

「わたしと要は、異父姉弟なの」

「…え…」

「母は奔放な人でね。最初わたしの父親と結婚してわたしが生まれたんだけど、わたしが3歳の時に母の浮気が原因で離婚したと聞いているわ。親権は父親。…その浮気相手との間に出来たのが要なの」

「…」

「母の浮気相手は妻子持ちでね。その男は奥さんに浮気がバレた途端に母を捨てたらしいわ。…まぁ、そりゃそうよね。所詮浮気なんて火遊びでしかないものね。…その後のことは、要からある程度聞いているかしら?」

「…はい。大体は…」

「わたしが要の存在を知ったのは、ほんの2年前の事なの。ちょうど要が貴女に恋をした頃ね」

「…えっ?」

いきなり思いもしないワードが出てきた事に目を丸くした。

2年前に、わたしに恋をした…?

…そう言えば、要さんもわたしと出会ったのは今回の出逢いが初めてじゃないようなこと言っていた。


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