只今、愛の診察中につき。



「馨さんっ!!」

「わっ!!響ちゃん!?どうしたの?」

凄い勢いで車椅子ガタガタ言わせてキッチンへ乗り込んだわたしに、馨さんはビクッと身体を揺らした。

「明日っ!連れていって欲しい所があるんです…っ!乗せていってくれませんか!?」

「あ、明日って…。響ちゃん、まだその怪我じゃ…」

「こんなの大丈夫です!!明日…どうしても明日なんです!明日じゃなきゃダメなんです!!お願いしますっっ!」

これでもかと腰を曲げて頭を下げたわたしに、ポカーンとしているだろう馨さん。

「……わかったわ」

軽いため息を吐くのと同時にやれやれと馨さんは承諾してくれた。

「…響ちゃんって意外と行動派でムチャするわよね」

「え?」

そ、そうかな…。

「それで?明日、何処に向かえばいいのかしら?」

「っ!それはーーー…」

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