只今、愛の診察中につき。
「分からないだろう?この島にも響を狙う野郎がいるかもしれないし。…ま、もし居たら速やかに島から出ていくようにするけど」
「要さんったら…もうっ!お弁当持ってきたから一緒に食べよう?」
お弁当はいつも要さん用と自分用とふたつ作っている。
お昼休みにここーーこの島で唯一の診療所で一緒にたべる為に。
要さんの『他にやりたかったこと』は、医療施設がないこの島のような離島に診療所を開業することだったんだって。
その為にも色んな分野の医学を学んできたらしい。
ーー3ヶ月前のあの日、わたしは確かに叶に会いに行った。
…別れを、告げる為に。