只今、愛の診察中につき。

「かっ、要さんっ…!周りの人に聞こえちゃうよっ」

もう聞こえているのは分かりきっていたけれど、何とかして要さんを黙らせねば。これ以上はとっても危険だ。

「これでも響の為に周りに遠慮しているんだけど?本当ならこの場で声が漏れるほどの濃厚なキスをしたいぐらいなんだから」

「…っっ!!!」

ボンッとわたしの顔から火が噴(ふ)いた。
赤面必至な台詞をシレッと言い切ったよ、この人は。

ーー早く島に着いてくれ。
じゃないとわたしの心臓が持ちそうもないよ。

そんなわたしの願い虚しく、船が島に着くまで半日かかり、その間中、要さんからの言葉攻撃と色気を浴びせられ続けて島に着いたときにはわたしはもうヘロヘロの骨抜き状態になっていた。

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