只今、愛の診察中につき。


傷付けなきゃ!早く、傷付けなきゃ!!

…刃物が、ないなら……。

目を付けたのは、グラス。

ふらりと食器棚に向かい、綺麗なブルーのグラデーションになっているグラスを手に取るとそのまま床へ落とし、ガシャンと割った。

その欠片を拾い、右手でぎゅっと握る。

ツーッと手から腕に赤く滴るものを無視して
左腕に標準を合わせ、右手を振り上げた。




ーーーーーその時。



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