只今、愛の診察中につき。
そのままスッと右手を持ち上げられ、包帯の上からキスをされた。
「…っ!!」
ボンッ!と爆発音が聞こえそうなぐらい顔から火を吹いたわたしはとっさに手を引っ込める。
「なっ…!なななななにをするんですかっ!」
「なにって…。いいじゃん、手にするぐらい」
ちぇっとわざといじけて見せる先生を思わず可愛いとポヤーッと見入ってしまった。
それに気付いたのか先生はそんなわたしにニッコリと笑んで見せる。
今度はそれにドキッとしてしまい、それを誤魔化す為に必死で別の事を考えて、
「…でも、先生。なんで家に戻って来たんです?何か忘れ物でもしたんですか?」
この疑問を、思い付いた。