只今、愛の診察中につき。

ビーッ。ビーッ。

今度は彼のスマホが震え、彼は素早く自身のスマホを耳にあてた。

「響っ!?お前いまどこにーーっ」

「響は僕の家にいますよ」

「ーーーえっ……」

僕も響のスマホを耳にあてて目の前にいる彼の問いに答える。

そして、ようやく僕の存在に気付いた彼は事態を把握出来ずにその整った顔立ちには不釣り合いな程にぽかんとした表情で僕を見やった。

< 79 / 184 >

この作品をシェア

pagetop