sweet story
となりいい?と聴く瞬間に見えた彼女のしている行為は


無数に落書きされた教科書を開き、

落書きを消していた。



激しい言葉の羅列がたくさんそこにはあった。


となりに座ると、

[手伝うよ。。]

ただそれだけいった。それ以外言葉が出てこなかった。




[いらない。]



そういわれたが、無言のままで
消しゴムを借りて、一緒に消しだす。


だんだん空気に慣れてきて、彼女を見る。


机・教科書・手には水滴が落ちていた。。


ふと思い出したかのように僕は、


[名前教えてくんない?
転校してきたばっかで覚えてないんだよね(笑)]




無言







[堂山百合。]



泣くのをこらえている彼女は凄く愛らしく見えた。

触れてはいけない気がした。

[あとちょっと!頑張ろう!!]

今出来る最高の笑顔で彼女に言った。

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