きみと一から始める私
「あ、放課後校舎案内してあげようか!?」
「あ、ずるい私も!!」
うわ…イケメンっていうのも大変だなあ。
ぎゃいぎゃいと揉め出すクラスメイトたちを背に感じながら、黙々と黒板を消して次の授業に備える私。
「うーん、みんなせっかくなんだけど、それは委員長にお願いしようと思ってて」
「「「……え?」」」
「……………え"」
な、なんですと………?
「吉田先生が委員長に頼めって」
委員長とは、つまり私。
この見た目から成り行きで決まってしまった役職が、まさかこんな所で足枷になろうとは…!
ていうか先生、聞いてないです!!!