きみと一から始める私
………友達?私と?
だめ。ダメダメ絶対。
「…あの」
「ん?」
「できれば、私と事こそ放っておいてほしいんです」
俯いたまま、静かな校舎の廊下を歩く。
時折きゅっと上履きが床と擦れて高く鳴って、その音が嫌に響く。
「なんで?」
「っ、友達は、作らない主義なので…」
「ふーん…」
うん、そうだよ。それでいいの。
つまらないやつ、変なやつ、暗いやつって思っていいの。
それでもう話しかけてくれなくていいの。
友達になんて、なろうとしないで。