きみと一から始める私
この時間の校内は比較的まだ静かで、教室の掃除や花瓶の水換えなんかをしていると次第にクラスメイト達が登校してくる。
「おはよ!昨日のテレビみたぁ?」
「なぁ誰か古典の課題写させてー!」
「ちょっと聞いてよ!昨日彼氏がさぁ」
賑わい出す教室の中でもちろん私に声をかける人なんて一人もいなくて、楽しそうに話すみんなの邪魔にならないように窓際から2列目の一番後ろの自分の席に静かに腰を下ろす。
人数の関係で隣は空席で、昨日まで机すら置いてなかったはずなのに……あれ?
いつの間にか机と椅子がセッティングされてるや。なんでだろ。