幼馴染は恋をする
・エピローグ
「おぅ…貴浩、来ないのかと思ったよ。ギリギリに来るなんて思わせ振りだな。お姉さんに会ったらさ、来るとは思うけど、土壇場で来ないかもよって言ってたからさ…」
ふ、ん。
「…来るよ。来なかったら心配するだろ?」
「誰が」
「………お前がだよ」
「ハハ……ピンポン。俺、お前が来なかったら寂しいじゃん?まあ?こういう場って、ある種、婚活?合コン?みたいなもんじゃん?朝ちゃんも考えてくれてるよな、この席、周りは高校の時の女子だろ?多分。美人さん、美人さん、可愛い、…一人飛ばして可愛い、みたいな、な?」
「…煩いな、もう」
「機嫌がよくないのは解るけどさ、もう今日って日が来てしまったってことだ。俺は散々言い続けてやったのに。ずっと同級生でいたのはお前だろ?……人がいいにもほどがあるんだよ。幼馴染はお互いに鈍いって、…定番だな」
…。
「ハッハッハ、ぐうの音も出ないってとこだな。…おめでたい日なんだ。スマイルスマイル。帰りに店に寄れよ。うちで二次会三次会…永遠飲み続けたって構わないぜ?とことんつき合うから」
「誠人…」
「何だよ」
「お前が、だろ?」
「何が」
「お前、俺にヤイヤイ言いながら実は朝のことずっと好きだっただろ。俺に鈍いやつだなって言ってたけど、俺だって敏感な部分はあるんだからな、どうだ、間違いないだろ」
「フン、知るかよ。俺のは所詮端から叶わないってやつだよ。お前の次だ。こうなったら一緒じゃん。……あ、おい、入場だぞ」
「ん」