幼馴染は恋をする
コンコン。
「朝…」
コンコン。
「朝?お父さん帰ってきたから、少し話そうって。下りて来て?」
「…うん」
何をどう話そう…。
「おかえりなさい、お父さん」
「うん。座って話そうか」
「うん」
お父さんはご飯を食べて終わったところだ。お母さんがいつものカップにコーヒーをいれて置いた。
「朝も何か飲む?」
聞いてくれたけど私はいいと返事をした。お父さんはカップを覗き、少し揺らしてから一口飲んだ。
「お母さんから聞いたんだけど、どうした?ん?大学、行かないって?
別に行きたくないって言うなら無理に行けなんて言わない。だけど、行ってた事で、就ける職業っていうのもある。何も決まってないなら行ってる間に決まるかもしれない。まだ、まずは高校だけど。大学の進学を望めば、そんなに時間に余裕があることでもない。進学するならそれなりに勉強だってしていないと困るからね」
…。
「…朝?お父さんは朝が遠慮して大学に行かないと言ってるとは思わない。だけど、急な話だ。何かあるんだとは思ってるよ?そのくらいは解る。大人だから」
…。
「簡単には話せないこと、なんだよな?」
「…うん」
「それは」
「噂みたいなことじゃない。それは絶対違うから。それは何も関連してない、関係ない」
「…うん。それで、話せる時はくるのか?」
「…まだ……解らない」
「んー。そのことは勉強には差し支えないのか?」
「あ、うん」
「…そうか。何を考えてるのか、話さないと解らないし伝わらない。とにかく、朝の年齢では世間の事、知らないことが多い。関わる世界がまだ限られているからな。その中でだって問題は起きる。まだ狭い中だけでのことだ。ちょっとずつ成長して大人になる過程で、失敗することが殆どだと思っていた方がいい。恥をかきながらそうして成長できるんだ。恥ずかしいことじゃない。みんなそうだ。こうして言ってもピンとこなくて頭には残らないだろうけどな。世の中の事、解らなくても自分の人生を決めるのは結局自分だ。何か助言できることがあるなら、お父さんもお母さんもいつだって朝の味方だ。大人だから言ってあげられることもあるんだからな?話しにくいならお姉ちゃんにでもいい。とにかく、抱え込んでは駄目だ、いいね?」
「うん。…はい、解ってる。解ってます」
「うん。…お母さんが心配してる。朝は何でも抱え込むから。どうにもできなくなるまでには話してくれよ?いいね?」
「うん」
どういう問題だと思って思われてるんだろう。
「あ、そうだ、結婚がどうとか言ったそうだけど、結婚なんて、とんでもないぞ?まだまだ早い。大学に行かない理由にしても、もっと捻りなさい、ハハハ」
あ、…それ、それが…問題といえば問題なんだけど。…結婚てワードは今の私が口にしてもお父さんには笑って流されるようなことなんだ。
「直ぐするとか、そんな事じゃないよ…」
「当たり前だ、まだ中学生の子供じゃないか」
…だから、直ぐしないってば…。
「貴浩君とは仲良くしてるのか?」
このタイミングで聞くって…何か思ってるの?
「朝…」
コンコン。
「朝?お父さん帰ってきたから、少し話そうって。下りて来て?」
「…うん」
何をどう話そう…。
「おかえりなさい、お父さん」
「うん。座って話そうか」
「うん」
お父さんはご飯を食べて終わったところだ。お母さんがいつものカップにコーヒーをいれて置いた。
「朝も何か飲む?」
聞いてくれたけど私はいいと返事をした。お父さんはカップを覗き、少し揺らしてから一口飲んだ。
「お母さんから聞いたんだけど、どうした?ん?大学、行かないって?
別に行きたくないって言うなら無理に行けなんて言わない。だけど、行ってた事で、就ける職業っていうのもある。何も決まってないなら行ってる間に決まるかもしれない。まだ、まずは高校だけど。大学の進学を望めば、そんなに時間に余裕があることでもない。進学するならそれなりに勉強だってしていないと困るからね」
…。
「…朝?お父さんは朝が遠慮して大学に行かないと言ってるとは思わない。だけど、急な話だ。何かあるんだとは思ってるよ?そのくらいは解る。大人だから」
…。
「簡単には話せないこと、なんだよな?」
「…うん」
「それは」
「噂みたいなことじゃない。それは絶対違うから。それは何も関連してない、関係ない」
「…うん。それで、話せる時はくるのか?」
「…まだ……解らない」
「んー。そのことは勉強には差し支えないのか?」
「あ、うん」
「…そうか。何を考えてるのか、話さないと解らないし伝わらない。とにかく、朝の年齢では世間の事、知らないことが多い。関わる世界がまだ限られているからな。その中でだって問題は起きる。まだ狭い中だけでのことだ。ちょっとずつ成長して大人になる過程で、失敗することが殆どだと思っていた方がいい。恥をかきながらそうして成長できるんだ。恥ずかしいことじゃない。みんなそうだ。こうして言ってもピンとこなくて頭には残らないだろうけどな。世の中の事、解らなくても自分の人生を決めるのは結局自分だ。何か助言できることがあるなら、お父さんもお母さんもいつだって朝の味方だ。大人だから言ってあげられることもあるんだからな?話しにくいならお姉ちゃんにでもいい。とにかく、抱え込んでは駄目だ、いいね?」
「うん。…はい、解ってる。解ってます」
「うん。…お母さんが心配してる。朝は何でも抱え込むから。どうにもできなくなるまでには話してくれよ?いいね?」
「うん」
どういう問題だと思って思われてるんだろう。
「あ、そうだ、結婚がどうとか言ったそうだけど、結婚なんて、とんでもないぞ?まだまだ早い。大学に行かない理由にしても、もっと捻りなさい、ハハハ」
あ、…それ、それが…問題といえば問題なんだけど。…結婚てワードは今の私が口にしてもお父さんには笑って流されるようなことなんだ。
「直ぐするとか、そんな事じゃないよ…」
「当たり前だ、まだ中学生の子供じゃないか」
…だから、直ぐしないってば…。
「貴浩君とは仲良くしてるのか?」
このタイミングで聞くって…何か思ってるの?