新・イジメ.COM
反論することもできずに下唇を噛みしめた時、アナウンスが流れ始めた。


《本日は大変悲しい出来事がありました。その犯人は5分以内に名乗り出なさい》


いつもの機械音がそう告げて、アナウンスは消えた。


「犯人って……」


誰かがそう呟いたので、自然と体が震えた。


「あたしたちじゃないから」


渚がそう言い返している。


「そんなのわかってる。畠平さんの彼氏じゃないのか?」


そう言ったのは克己だった。


あたしは驚いて克己へ視線を向けた。


たしかに、昨日の出来事を考えてみても、顔色の悪かった畠平さんのことを思い出してみても、大志が1番怪しかった。


だけど、大志が素直に名乗り出ることなんてあるだろうか?


ましてや5分以内になんて……。
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