新・イジメ.COM
☆☆☆

放課後になるとイジメ.COMから、イジメた側への報酬が送られて来た。


畠平さんと同じで成績10パーセントアップだ。


どうやら、2組の生徒も命令を成功させたらしい。


それは同時に2人の関係が崩れたかもしれないということだった。


見世物としての人の不幸は、面白くて仕方ないだろう。


それから女子寮へと戻ってきたあたしたちは、すぐに隣接する医療棟へと移動した。


医療棟の入り口には白衣を着た先生が1人いて、治療中の患者さんと面会するためには受付が必要となっていた。


ここでも厳重に監視されているみたいだ。


どうにか畠平さんにあうことができたあたしたちだけれど、そのひどさに絶句してしまった。


白いベッドに横たわる畠平さんの顔は、ほとんどが包帯で隠れていた。


「あの……」


なんと声をかけていいかわからず、あたしはそう言って言葉を閉じた。

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