新・イジメ.COM
☆☆☆

外で克己と合流すると、あたしたちは迷うことなくサメの出るガケへと向かった。


「もし、あそこに2人がいたらどうする?」


走りながらそう聞くと「わからない」と、克己は左右に首を振った。


夜中に寮を出てまだ崖にいるとしたら、2人は逃亡に失敗したことになる。


一体どうなっているか……。


そう思うと、冷や汗が背中を流れて行った。


「大丈夫。きっと2人は無事だから」


克己のその言葉を信じて、あたしたちは走ったのだった。
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