新・イジメ.COM
☆☆☆

強引に連れて来られた先は医療棟だった。


1つの部屋へ入ると、様々な検査機械が置かれていてそれは普通の院内と引けを取らないほどの設備だった。


「じゃあ、よろしくお願いしますね」


寮の先生がそう言うと、機械の奥から白衣を着た男性医師が出て来た。


「あ、あの。あたしそこまで悪くないんです。ちょっと体がダルイだけで、だから心配ないですから!」


慌ててそう言うあたしを、寮の先生が無理矢理丸椅子へ座らせた。


緊張感から全身に汗が流れて行く。


仮病だとバレたらどうなるだろう?


ただじゃ済まされないかもしれない。


そう思うと、一刻も早くこの部屋を出たかった。


しかし、先生も医師もそれを許さなかった。


2人は暴れるあたしを無理矢理ベッドへ寝かせると、そのまま体を拘束したのだ。
< 157 / 242 >

この作品をシェア

pagetop