新・イジメ.COM
☆☆☆

それから美文の仕返しは始まった。


最初にハサミを取り出し、渚の髪の毛をギザギザに切り刻んでいく。


「あははは! すごく似合ってるよ渚!」


「やめてよ!!」


ハサミが近くにある状態で暴れたため、渚の頬から血が流れた。


「ほら、暴れるからじゃん。大人しくしてなよ」


美文は流血すらも楽しんでいるようすで、ハサミを動かす。


ジャキジャキと派手な音が鳴る度に、床に渚の髪が落下していく。


渚は青ざめ、涙目になっている。


それでも美文は止めない。


本当に坊主にしたいのか、紙の根元からハサミを入れて行く。


美文が乱雑にハサミを扱っているため、時折渚の頭皮から血が流れ出した。


「ほら、でーきた!」


美文が楽し気にそう言い、ようやく手を止めた。


渚の頭はほとんど頭皮が見えている状態であちこちから血が滲んでいる。
< 182 / 242 >

この作品をシェア

pagetop