新・イジメ.COM
☆☆☆

3人で移動してきた先は1階奥にある倉庫だった。


学校内の行事等で使う道具が入れられている。


普通の学校での行事といえば体育祭や文化祭と言ったものだけれど、ここは浅川高校だ。


退学になる度に行事は行われている。


「田中先生に言ったらすぐに鍵を貸してくれたよ」


美文は鼻歌まじりにそう言ってポケットから鍵を取り出し、倉庫のドアを開けた。


倉庫と言っても新しい学校だけあってさすがに中も綺麗だった。


まだホコリっぽさもないし、奥の窓から明るい光が差し込んでいる。


「ここにはいろんな道具があるから、目を付けたお前はすごいぞだって」


美文が、田中先生に言われた言葉を繰り返して笑った。


「本当に沢山あるね」


倉庫内を見回すだけでも沢山お工具がある。


そのどれを使ってもいいと言われているのだ。
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