新・イジメ.COM
克己は悲鳴を上げてのたうち回る。


「次はどこの骨を折って欲しい?」


そう聞く生から必死に逃げようとする克己。


しかし、片方の足首を折られているため、這うようにしか進めない。


生は克己の背中に馬乗りになり、右腕を掴んだ。


「離せ!」


目を血走らせて必死に叫ぶ克己。


あたしはその様子をみていることしかできなかった。


生は克己の右腕を後方へと持ち上げる。


それだけでかなり痛むようで、克己が顔をゆがめた。


「生、もうやめてよ……」


これ以上克己の苦しむ顔は見たくなかった。


あんな風にイジメられた後だけれど、やっぱりあたしは克己のことが好きだ。


「なに言ってんだよ。これくらいでやめたら俺が制裁受けるだろうが」


生はそう言い、克己の腕を思いっきりへし折った。
< 214 / 242 >

この作品をシェア

pagetop