新・イジメ．COM
☆☆☆

あの映像は本物だったんだろうか？


女子寮へと戻って考えてみても、結果はなにもわからなかった。


けれど、昨日は騒がしかった女子寮は今日は水をうったような静けさに包まれていた。


他のクラスの子たちも、あの映像をみたのだろう。


中には泣いている子もいるし、青ざめたまま部屋から出てこない子もいる。


それくらいあの映像は衝撃的だった。


あたしは重い気分で着替えをして、談話室へと移動した。


そこには渚と美文の姿があり、あたしは２人の隣に座った。


「真奈美は大丈夫？」


美文にそう聞かれてあたしは「うん」と、頷いた。


美文の目は赤くなっていて、あれからも少し泣いていたのだろうということがわかった。


「佐野君って人、大丈夫なのかな？」


渚の言葉にあたしと美文はなにも答えられなかった。
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