新・イジメ．COM

「なにこれ……」


長文を呼んでいる途中で、美文がそう呟いて手を口に当てた。


だけど、アプリからのメールはまだ続いている。


克己が画面をスクロールして、全文を表示した。


《こちらはあなたたちのことを随時監視し、それをネット配信しています。


イジメているのが演技だった場合、イジメる意思を感じなかった場合など、命令に反する行為を行った場合は罰を受けてもらいます》


メールの本文はそこで終わっていたが、添付ファイルが１件あった。


嫌な予感が胸をよぎり、克己を見る。


「大丈夫だよ。こんなのただのお遊びだ」


克己はそう言い、添付ファイルをタップした……。


瞬間、自分の口から甲高い悲鳴が漏れていた。


自分が悲鳴を上げていることにも気が付かないほどの衝撃が全身を貫く。


克己はスマホを取り落とし、美文と渚の２人はその場にしゃがみ込んで悲鳴をあげた。


「こんなの嘘だよ……！」


震える声でそう叫び、落下したスマホ画面をもう１度確認した。


そこに写っていたのは……砂浜に打ち上げられた佐野君の頭だった……。