新・イジメ．COM
☆☆☆

「あの写真が本物かどうか、確認しといた方がいいな」


午前中で授業が終わり、帰宅準備をしていたとき克己がそう声をかけてきた。


「あの写真って、佐野君の……？」


思い出すだけで吐き気が込み上げて来る。


自分に届いたメールは開く前に削除してしまっていた。


「あぁ。田中先生はロクに説明してくれないし、自分たちで確認するしかないだろ」


「確認って言っても、どうするの？　佐野君と友達だった子は佐野君と連絡が取れないままだって言ってたよ？」


「だけど、この島で泳げるような砂浜があるのは一カ所しかない。佐野君の頭部は砂浜に打ち上げられてたんだから、その場へ行けばわかると思う」


真剣な表情でそう言う克己。


その通りかもしれないけれど……。


あたしはとてもその場に行く勇気はなかった。


返事ができずにいると「入学してから日が浅いから、こんなこと頼める相手はいないんだ」と、克己が言って来た。


それもその通りだと思う。


でも……。

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