新・イジメ.COM
「そうだよ。ここは島だし、そんなこともあるのかなぁと思ったけどさ、普通ないよね?」


「え?」


あたしは渚を見て瞬きをした。


「電波がないなら、島にいる者同士だって電波が届かないでしょ?」


「あぁ~……。でもそれじゃ生活が大変になるから、特別な電波でも飛ばしてるんじゃない?」


あたしには難しいことなんてわからない。


それより、自分たちが何組になるのかが気になった。


「今メッセージ来たよ! 写真送ってくれたんだけど、これ見て!」


はしゃいだ声で美文がそう言い、あたしと渚にスマホ画面を見せてくれた。


表示されているクラス名簿を拡大して確認していくと、1年1組の中に3人の名前を見つけることができたのだ。


「嘘! 3人とも同じ1組とか奇跡じゃん!」


渚が飛び跳ねて喜んでいる。


あたしも同じ気持ちだった。


「本当だね! 推薦入学なのに3人とも同じように進学して同じクラスなんて、奇跡じゃん!」


あたしはそう言い、手を叩いて喜んだ。
< 7 / 242 >

この作品をシェア

pagetop