新・イジメ.COM
☆☆☆

夜中の1時。


あたしは窓から寮を抜け出した。


寮を抜け出すことは難しいかと思っていたけれど、自分の部屋のドアから簡単に外へ出ることができた。


ここが2階じゃなくてよかった。


ホッと安堵すると同時に、気持ちを引き締める。


ここからが本番なのだからしっかりしなきゃ。


自分に言いきかせ、足音を忍ばせて男子寮へと近づいて行く。


男子寮と女子寮は隣同士に建っているが、少し距離が離れていた。


ゆっくりと近づいて行くと、暗がりの中月明かりに照らされて人影が見えた。


軽快し、息を殺してその人物の様子を確認する。


万が一先生だったら大変なことになる。
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