洗脳学級
「そっか。そうだよね。気になるなら質問してみればいいんだ」


自分の気持ちに気が付いて混乱していたから、そんなことにも気が付かなかった。


あたしはさっそくお役立ちアプリを起動させた。


「沙月と昌一の関係を教えて?」


《ボクが解決してあげる! 2人はクラスメートだよ!》


ウサギの言葉にあたしは自然と笑みを浮かべていた。


「ほら、大丈夫そうじゃん!」


佑里香も質問の結果を聞いて嬉しそうだ。


「本当だね。2人は付き合ってるわけなじゃいんだ」


嬉しい半面、沙月の気持ちはどうなのだろうと、疑問を感じた。


「沙月は昌一のことをどう思ってる?」


《ボクが解決してあげる! 沙月は昌一を自分のものにしたいと思ってるよ!》


無邪気に跳ねまわり、そう答えるウサギにあたしは一瞬頭の中が真っ白になっていた。


沙月は昌一を自分のものにしたいと思ってる……?


「やっぱり、そうなんだ……」


沙月と昌一の組み合わせなんて、どう考えてもおかしい。
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