洗脳学級
「わかってる」


成仁はふっと肩の力を抜いてそう言った。


表情も、一瞬にして柔らかくなった。


「え?」


「俺だって同じだ。アプリに便りたいくらい、卓治に負けたくないと思ってる」


「そ、そう……」


あたしは戸惑いながらも頷いた。


さっきまでの張りつめた雰囲気はどこへ行ったのだろうか。


「だから俺にも教えてくれ。お役立ちアプリを」


成仁はそう言ったのだった。
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