洗脳学級
あわよくば割引商品がないかと期待したけれど、それもダメだった。
あたしみたいな高校生は安い化粧品から入った方がいいのかもしれない。
それでちゃんとメークの練習をして、上達してからいい商品を買うのだ。
きっとみんなもそうしているだろう。
あたしはスマホを取り出してアプリを起動させた。
「安い化粧品じゃダメかな?」
《ボクが解決してあげる! できるだけいい化粧品の方がいいよ!》
その回答に脱力してしまいそうになった。
そんなことはわかっている。
でも買うお金がないのにどうやって……。
そう考えた時だった。
目の前を歩いていたツインテールの女の子が、1人で雑貨店に入って行くのが見えた。
あ、この雑貨店くらいならあたしが買える商品があるかも。
そう思って視線を向けた瞬間、女の子が上着のポケットにリップクリームを入れるのを見てしまったのだ。
「え?」
一瞬自分の見間違いかと思った。
あたしみたいな高校生は安い化粧品から入った方がいいのかもしれない。
それでちゃんとメークの練習をして、上達してからいい商品を買うのだ。
きっとみんなもそうしているだろう。
あたしはスマホを取り出してアプリを起動させた。
「安い化粧品じゃダメかな?」
《ボクが解決してあげる! できるだけいい化粧品の方がいいよ!》
その回答に脱力してしまいそうになった。
そんなことはわかっている。
でも買うお金がないのにどうやって……。
そう考えた時だった。
目の前を歩いていたツインテールの女の子が、1人で雑貨店に入って行くのが見えた。
あ、この雑貨店くらいならあたしが買える商品があるかも。
そう思って視線を向けた瞬間、女の子が上着のポケットにリップクリームを入れるのを見てしまったのだ。
「え?」
一瞬自分の見間違いかと思った。