洗脳学級
☆☆☆

ツインテールのその子はあたしと同い年で、別の高校に通っているマナミちゃんという名前だとわかった。


あたしたち2人はデパートのフードコートに座り、話を聞いていたところだった。


最初は逃げようとしていたけれど、動画を見せたら大人しくついて来てくれた。


「あの、その動画をどうするんですか?」


マナミちゃんは青ざめ、落ち着かない様子でそう聞いて来た。


「これ? どうして欲しい?」


あたしはクリームソーダを飲んでそう聞く。


マナミちゃんの前にはフリードリンクの水しか置かれていない。


マナミちゃんはあたしの問いかけに答えることができず、俯いてしまった。


「警察? 学校?」


「や、やめて!」


あたしの言葉に動揺して目に涙を浮かべている。


その様子を見ているとなんだか優越感が湧いて来た。
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