洗脳学級
☆☆☆

翌日。


あたしは一生懸命メークをして学校へ来ていた。


こんな風にバッチリメークをすることは初めてだったから、ドキドキしている。


教室に入る前に女子トイレの鏡で自分の顔をチェックする。


「どこもおかしくないよね?」


鏡に映る自分の顔はいつもより大人っぽくて、恥ずかしい。


お役立ちアプリに質問をしながら自分に似合うメークをしてきてから、想像以上に綺麗な仕上がりになっていた。


鏡を確認して自分の顔に自信がついたあたしは、ようやくA組へと入って行った。


「おはよぉ」


いつも通りクラスメートにそう声をかける。


「おは……どうしたの麗衣! めっちゃ可愛いじゃん!」


返事をしかけた佑里香が驚いた声でそう言った。


「本当だ! 今日はすごい雰囲気違うね」


佑里香と一緒にいた美世もそう言ってくれた。
< 126 / 248 >

この作品をシェア

pagetop