洗脳学級
昌一はあたしのメークをしてどう思うだろう?


変だって言われたらどうしよう……。


そんな不安が膨らんできた時、机へ向かう昌一と視線がぶつかった。


いつも通り挨拶をすればいいのに、あたしは緊張してしまって言葉が喉の奥からでなくなってしまった。


「あれ、今日の麗衣可愛いな」


あたしを見た昌一が、なんでもないことのようにそう言った。


自然な感じであたしに近づき、頭に手を乗せる昌一。


「そ、そう?」


心臓が破裂してしまいそうなくらいドキドキしているのに、あたしはぶっきら棒にそう言った。


恥ずかしくて、目の前にいる昌一の顔を見ることもできない。
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