洗脳学級
「おい! お前なぁ……!」


声を上げたのは浩哉だった。


しかし、他のクラスメートたちが浩哉の腕を掴んで引き止めた。


みんなこの状況を面白がっているように感じられた。


カノンは目を丸くし、唖然として想を見つめている。


「せっかくだか、服も脱いでもらおうか」


想がカノンの制服に手を伸ばす。


「いやっ! なにすんの!」


想の手を払いのけて後ずさりをするカノン。


「あれ? 学校外で俺のこと全裸にして楽しんだのってカノンじゃなかったっけ?」


想の言葉にカノンは言い返す事ができないでいる。


どうやら図星みたいだ。


「カノン最低」


どこからか、クラスメートが軽蔑すような声を投げかけた。
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