洗脳学級
☆☆☆

その連絡が来たのは授業が終わり、家に戻ってすぐのことだった。


普段はあまり鳴らない自宅の電話が鳴り、お母さんが慌てた様子であたしを呼びに来た。


「どうしたのお母さん」


ベッドに寝転んで漫画を読んでいたあたしは上半身を起こしてそう聞いた


部屋に入って来たお母さんは心なしか顔色が悪い。


「同じクラスの橋木君と貝谷君ってわかるわよね?」


「浩哉と想? 2人がどうしたの?」


そう質問しながらも、嫌な予感が胸をよぎっていた。


2人とも今日は学校へ来ていない。


まさか、2人になにかあったんじゃないだろうか。


「さっき学校から連絡が来て、2人が亡くなったって……」


「え?」


あたしは目を丸くしたまま、動きを止めた。


2人が亡くなった……?


「なにそれ、なんで?」


混乱して頭を整理することができない。
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