洗脳学級
☆☆☆

その後、社会の授業を受けたあたしたち3人はなんの問題もなく質問に答える事ができていた。


ウサギは3人分の質問を見事的中させてきたのだ。


全く同じ質問だったのに、ちゃんと分別されていることには驚かされた。


「すごいけど、なんだかちょっと怖いね」


休憩時間中、佑里香がそう言って来た。


「まぁねぇ。ダウンロードしてまだ数時間なのに、この成長だもんね」


あたしもそれは感じていた。


このAIは一体どんなつくりになっているのだろうかと、不安になってくる。


「だけど良かったよね。先生に問題を出されてもテンパらなくて」


美世はそう言って笑った。


「だよね」


あたしは同意して笑う。


社会の授業では想が焦り過ぎて何度も噛んでいたのだ。


笑っちゃ悪いけれど、思い出したらおかしくなる。

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