洗脳学級
そう思い、ハッと息を飲んだ。


そうだ、あたしは自分で自分の目じりを切開したんだ。


今より可愛くなるために。


沙月に勝つために。


「鏡を……!」


「え?」


あたしの言葉には美世はキョトンとした顔を浮かべている。


「早く!!」


怒鳴るようにそう言うと、佑里香がベッドの横の引き出しから手鏡を取り出してくれた。


両親が持って来てくれていたみたいだ。


あたしは手鏡を奪い取るとすぐに自分の顔を確認した。


両目の端にガーゼが当てられていて、イマイチわからない。


でもここは病院だ。


もしかしたら縫合されているかもしれない。


せっかく切ったのに元に戻されていたら意味がない!


焦る気持ちから、あたしはカーゼを引きはがしていた。


「ちょっと麗衣!?」


美世が止めようとするけれど、あたしはそれを振り払った。


そして鏡を確認してみると……。


傷口はしっかりと塞がれてしまっていたのだ。

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