洗脳学級
「そうだよ。だって、あのアプリの言う通りすれば全部上手く行くじゃん！　メークもダイエットも、昌一はすぐに気が付いてくれたしさ！」


そう言うあたしをしり目に美世は引き出しからあたしのスマホを取り出していた。


「もうやめようよ麗衣。こんなのおかしいよ」


美世が震える声でそう言い、あたしのスマホを操作している。


何をしているの……？


ここからじゃ画面は見えない。


でも、嫌な予感がした。


佑里香が青ざめた顔で美世のことを見ている。


「何してるの？　それ、あたしのスマホじゃん」


「わかってる。でも、自分で消すことができないなら、あたしが消してあげるから！」


消してあげるから……？


消シテアゲルカラ。


消シテ……。


次の瞬間あたしは美世の頬を思いっきり殴りつけていた。


美世が横倒しに倒れ、スマホが地面に叩きつけられる音で我に返る。
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