洗脳学級
☆☆☆
アプリの制作会社は最寄りの駅から10こ目の場所にあるらしい。
あたしと美世と昌一の3人は学校を早退して電車に揺られていた。
窓から見える街並みはだんだん建物が少なくなっていき、田んぼや畑が見え始め、一駅が長くなる。
その場所へ到着した時には、太陽が西へ沈み始めていた。
「意外と田舎だな」
駅を降りて歩きながら昌一が呟く。
こんな理由で来ていなければ、田舎風景をもっと楽しむことができたのだろうけれど。
あたしたちは目的を果たすために足早に住所の書かれているビルへと急いだ。
周囲に高い建物はすくないから、すぐに見つけられそうだ。
「あ、しまった」
歩いている途中、昌一はそう呟いて立ち止まった。
ポケットに手を突っ込んでなにか探している。
「どうしたの?」
「スマホを落としてきたみたいだ」
「えぇ?」
「電車の中で使って、忘れてきたのかもしれないし……」
電車はすでに発車してしまっているから、取に戻るのは難しい。
誰かが届けてくれていればいいけれど。
「まぁいいか。地図は美世がみてくれてるしな」
時間を無駄にしたくないのか、昌一はそう言って再び歩き出した。
アプリの制作会社は最寄りの駅から10こ目の場所にあるらしい。
あたしと美世と昌一の3人は学校を早退して電車に揺られていた。
窓から見える街並みはだんだん建物が少なくなっていき、田んぼや畑が見え始め、一駅が長くなる。
その場所へ到着した時には、太陽が西へ沈み始めていた。
「意外と田舎だな」
駅を降りて歩きながら昌一が呟く。
こんな理由で来ていなければ、田舎風景をもっと楽しむことができたのだろうけれど。
あたしたちは目的を果たすために足早に住所の書かれているビルへと急いだ。
周囲に高い建物はすくないから、すぐに見つけられそうだ。
「あ、しまった」
歩いている途中、昌一はそう呟いて立ち止まった。
ポケットに手を突っ込んでなにか探している。
「どうしたの?」
「スマホを落としてきたみたいだ」
「えぇ?」
「電車の中で使って、忘れてきたのかもしれないし……」
電車はすでに発車してしまっているから、取に戻るのは難しい。
誰かが届けてくれていればいいけれど。
「まぁいいか。地図は美世がみてくれてるしな」
時間を無駄にしたくないのか、昌一はそう言って再び歩き出した。