洗脳学級
念のために住居のドアを1つずつ開けてみるが、どこも厳重に鍵がかけられている状態だ。


「ここじゃなかったのかな……」


美世が呟く。


「いや、偽物の住所を載せてるだけかもしれない」


昌一の言葉にあたしは頷いた。


こんなアプリを作るくらいだから、本当の住所は載せないかもしれない。


でも、そうなるとあたしたちに打つ手はなくなるのだ。


「せっかくここまで来たけど、無駄だったかもな……」


昌一がそう言った時だった。


《ボクが解決してあげる!》


そんな声が聞こえてきてあたしたちは立ち止まった。


「今の麗衣のスマホか?」


昌一がそう聞いて来たのであたしは左右に首を振った。


今日はアプリを起動していない。

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