洗脳学級
それにしても今日は慌ただしい朝だなぁ。


あたしはアプリに自分の席を聞いて、ようやく椅子に座った。


「やった! 切れたぞ!」


成仁が歓喜の雄たけびと共に卓治の右足を高々と持ち上げた。



卓治の右足は視座から下がなくなっている。


だけど、卓治も負けてはいない。


少しの時間差で成仁の左足を切断したのだ。


「もう片方切断すれば、俺の勝ちだ!」


「そうはさせるか!」


2人とも顔まで血が飛び散っているのに、気にしている様子はなかった。


「離して! 離してよ!!」


沙月の泣き叫ぶ声が聞こえて来る。


そんなこと言われたって、アプリに言われたことなんだから仕方ないじゃん。
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