洗脳学級
☆☆☆

「今日のイジメ方は机に落書きだってよ!」


昼休憩中、浩哉のそんな声が聞こえて来た。


浩哉とカノンは相変わらず想イジメに忙しいみたいだ。


チラリと視線を向けてみると、想は机にお弁当箱を出したまま固まってしまっている。


2人が近くにいたら、お腹が減っていてもお弁当が食べられないのだろう。


「そんなことよりお腹減ったんだけど」


カノンが浩哉へ向けて文句を言ったので、2人はようやく教室から出て行ってくれた。


2人が食堂派でよかった。


想もようやく自分のお弁当を開き始めている。


「今日もどこにいくか質問してみる?」


美世が口をモグモグさせながらスマホを見て、そう言った。


「いいね。聞いてみようよ」


あたしは身を乗り出して美世のスマホを見た。


すでにアプリは起動されていて、ウサギが画面上に出てきている。
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