洗脳学級
☆☆☆
救急車とパトカーのサイレンがが聞こえて来ても、あたしはずっと動画撮影を続けていた。
幸い自分に怪我はなかったし、この動画がなにかの証拠になってくれる時だってあると思う。
ほんの少しの罪悪感を、そんな風に言い訳をすることでやり過ごしていた。
「すごいところを目撃しちゃったね」
あたしがファミレスから出たのは、運転していた女性が救急隊員に運ばれた後だった。
「もう少しで死んでたかもしれないのに」
佑里香が呆れた声であたしへ向けてそう言った。
まだ、あたしが動画撮影をしていたことを怒っているみたいだ。
「死ななかったんだからいいじゃん」
それに、嫌なら先に帰っていてもよかったのに。
内心そう思いながらスマホをつつく。
少し長い動画だけれど、自分のSNSに投稿することはできそうだ。
これであたしも有名人になっちゃったりして。
鼻歌気分で、あたしは動画を投稿したのだった。
救急車とパトカーのサイレンがが聞こえて来ても、あたしはずっと動画撮影を続けていた。
幸い自分に怪我はなかったし、この動画がなにかの証拠になってくれる時だってあると思う。
ほんの少しの罪悪感を、そんな風に言い訳をすることでやり過ごしていた。
「すごいところを目撃しちゃったね」
あたしがファミレスから出たのは、運転していた女性が救急隊員に運ばれた後だった。
「もう少しで死んでたかもしれないのに」
佑里香が呆れた声であたしへ向けてそう言った。
まだ、あたしが動画撮影をしていたことを怒っているみたいだ。
「死ななかったんだからいいじゃん」
それに、嫌なら先に帰っていてもよかったのに。
内心そう思いながらスマホをつつく。
少し長い動画だけれど、自分のSNSに投稿することはできそうだ。
これであたしも有名人になっちゃったりして。
鼻歌気分で、あたしは動画を投稿したのだった。