洗脳学級
☆☆☆
「まぁた本なんか読んでんの?」
ホームルームが終ると同時に、教室後方からそんな声が聞こえて来た。
今の声は戸張カノンの声だな。
見なくてもすぐにそうわかった。
「別に……」
小さくて聞き取れないくらいのこの声は、貝谷想(カイタニ ソウ)。
想は大人しくて目立たないタイプの生徒で、カノンは派手なギャル系の生徒だった。
「カノンが何の本だって聞いてんだろ」
この声は橋木浩哉(ハシキ ヒロヤ)のものだった。
カノンの彼氏だ。
「小説を」
「小説だってさ! どうせエロいやつなんでしょ」
「違うよ! 返せよ!」
「お前、俺のカノンにそんな口聞いてんじゃねぇぞ」
「まぁた本なんか読んでんの?」
ホームルームが終ると同時に、教室後方からそんな声が聞こえて来た。
今の声は戸張カノンの声だな。
見なくてもすぐにそうわかった。
「別に……」
小さくて聞き取れないくらいのこの声は、貝谷想(カイタニ ソウ)。
想は大人しくて目立たないタイプの生徒で、カノンは派手なギャル系の生徒だった。
「カノンが何の本だって聞いてんだろ」
この声は橋木浩哉(ハシキ ヒロヤ)のものだった。
カノンの彼氏だ。
「小説を」
「小説だってさ! どうせエロいやつなんでしょ」
「違うよ! 返せよ!」
「お前、俺のカノンにそんな口聞いてんじゃねぇぞ」