ストーリー
本当に、安心してもいいんだろうか?


警察などを連れてきているのではないだろうか?


そんな不安が過り、声を上げることができなかった。


「俺たちは明日香殺しの共犯だ。お前を警察に突き出したりしない」


和人がこちらの不安をくみ取るように、そう声をかけて来た。


あたしは大きく息を吸い込み、意を決して机から出た。


立ち上がると同時に、2人の持っていたライトで照らし出され、目を細める。


「やっぱりここにいたのか」


和人が安堵したようにそう言い、ライトを消す。


修人もライトを消し、部室内は再び暗闇に包まれた。


でも、そっちの方が今は安心できた。
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