ストーリー
「俺は咲紀へのイジメを見ていたから、愛菜に逆らうことができなかったんだ」


「なに、言ってんの!?」


思わず声を荒げて立ち上がっていた。


確かに命令したのはあたしだった。


でも、修人はあたしに怯えてなんかいなかった!


「こうなったら、そう説明するのが一番なんだよ。お前だってそうだ」


修人が、和人へ視線を向けた。


「冗談だよね!?」


ハッとして和人へ振り向くと、和人はあたしから視線を逸らせてしまった。


嘘でしょ。


こんなの冗談だよね?


2人があたしを裏切ったら、あたしは一体どうなるの!?


「愛奈も、警察に掴まれば咲紀の呪いから解放されるかもしれないぞ」


修人の言葉にあたしは左右に首を振った。
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