ストーリー
修人は一体なにを言っているの?


あたしには全然理解できない!


「やめて……ねぇ、考え直そうよ……。あたしたち3人いればきっとどうにかなるから」


あたしは修人にすがりつくようにしてそう言った。


ここで警察に行かれたら、あたしの人生は終わってしまう。


死ぬまで殺人者のレッテルを貼られてしまうことになる!


修人は冷めた目であたしを見下ろし、そしてあたしの頭を鷲掴みにしてきた。


その力の強さに顔をしかめる。


「お前、最初から才能なんてないんだよ。それなのに調子に乗って、人を蹴落とそうとするからこんなことになるんだ」


修人の言葉がギザギザの刃物となってあたしの胸に突き刺さる。


それは一生消えない傷痕となって残って行く。


「そんなことない! あたしは……あたしは……!」


言い返すために修人の手を払いのけた。


その瞬間だった。
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