ストーリー
警察に連行されたあたしは、和人が考えた通りの物語を説明した。


あたしは悪くない。


あたしはただ怖かっただけ。


悪いのは、全部修人だ。


嘘の説明をしているのに、気が付けば次から次へと涙が出てきていた。


修人がどれほどヒドイ人間だったのか、信じられないほどスラスラと言葉が出て来た。


健太郎の話になった時は、机に突っ伏して大泣きをした。


健太郎と別れないと、修人に殺されてしまうかもしれなかった。


そんな恐怖心を叫ぶようにして訴えた……。


どれだけ訴えて見ても、学校だけはダメだった。


人を1人殺している事実は変わらない。


あたしが事件を起こしたその日の内に、退学扱いにされていたようだ。
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