ストーリー
白は、咲紀の好きな色だった。
「ここだ、早く入って」
後ろから和人がそう言ったので、あたしは頷いて部屋に足を踏み入れた。
本当に本が好きだったようで、本棚に入りきらなかった小説が床に積まれている。
その中でも一際目立つのがタイトルに〘言霊〙と文字が入った本だった。
言霊という文字が入った作品は本棚にも、本棚の外にも置かれていて、ザッと数えても50冊はありそうなのだ。
「これだ……」
あたしはそう呟いて言霊の本を手に取った。
言霊の本はすべてに付箋紙が貼られていて、開いてみると黄色い蛍光ペンで線が引かれているものもある。
咲紀が相当読み込んでいたことが伺われた。
「ここだ、早く入って」
後ろから和人がそう言ったので、あたしは頷いて部屋に足を踏み入れた。
本当に本が好きだったようで、本棚に入りきらなかった小説が床に積まれている。
その中でも一際目立つのがタイトルに〘言霊〙と文字が入った本だった。
言霊という文字が入った作品は本棚にも、本棚の外にも置かれていて、ザッと数えても50冊はありそうなのだ。
「これだ……」
あたしはそう呟いて言霊の本を手に取った。
言霊の本はすべてに付箋紙が貼られていて、開いてみると黄色い蛍光ペンで線が引かれているものもある。
咲紀が相当読み込んでいたことが伺われた。