ストーリー
☆☆☆

休日の遊園地はさすがに人が多かった。


家族連れやカップル。


女子会に男子会と、様々な人たちで溢れかえっていた。


昼前から出て来たあたしたちは、まず腹ごしらえをすることになった。


入ってすぐ右手に見えるレストランに入ると、ここも人でごった返している。


ちょうど昼時だ。


「20分ほど待つらしいけど、大丈夫?」

店員さんに待ち時間を聞いて来た健太郎がそう言った。


「大丈夫だよ」


あたしはそう言い、園内を見回した。


一歩ゲートをくぐるだけで、ここは別世界になる。


まるで小説と同じだった。


表紙をめくればそこには現実とは違う世界が広がっている。
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